賃貸のオートロックは必要?防犯性やデメリットについても解説

賃貸のオートロックは必要?防犯性やデメリットについても解説

賃貸物件を選ぶ際、防犯対策としてオートロックの有無を重視する方は多いでしょう。
しかし、オートロック付き物件は家賃が高くなる傾向があり、利便性の面で注意が必要です。
この記事では、オートロックの防犯効果やデメリット、設置されている種類について解説します。

一人暮らしする場合のオートロックの重要性について

一人暮らしする場合のオートロックの重要性について

近年、一人暮らしを始める方々にとって、防犯対策は非常に重要な課題となっています。
とくに、オートロック付きの賃貸物件は、その安全性から多くの人々に選ばれています。
では、一人暮らしにおけるオートロックの重要性とは具体的にどのような点にあるのでしょうか。

不審者

オートロック付きの物件は、外部からの不審者の侵入を防ぐ効果があります。
エントランスが常に施錠されているため、住人や許可された来訪者以外は建物内に入ることができません。
これにより、空き巣やストーカーなどの犯罪被害を未然に防ぐことが期待できます。
また、オートロックが設置されていることで、建物全体の防犯意識が高まります。
住人同士が互いに注意を払い、不審な人物や行動を見かけた際には、すぐに警戒する習慣が生まれるでしょう。
これにより、犯罪の抑止力がさらに強化されるのです。
一方で、オートロックがあるからといって、完全に安心するのは禁物です。
たとえば、住人がエントランスを通過する際に、後ろから他人が一緒に入ろうとする「共連れ」という手口があります。
これを防ぐためには、入退館時に周囲を確認し、不審な人物がいないか注意を払うことが大切です。

セールス

オートロック付きの物件では、訪問販売や勧誘などのセールスを効果的に防ぐことができます。
エントランスでインターホン越しに対応することで、直接玄関先まで来られることを防ぎ、不要な対面を避けることが可能です。
とくに、一人暮らしの方にとって、知らない人物との対面は不安を感じる要素となります。
オートロックがあることで、インターホンで相手を確認し、必要に応じて対応を拒否することができます。
これにより、セールスや勧誘によるストレスを軽減することができるでしょう。

女性

女性の一人暮らしにおいて、オートロックはとくに重要な設備といえます。
防犯性の高い物件に住むことで、安心して生活を送ることができます。
オートロックがあることで、深夜の帰宅時にもエントランスでの安全が確保されるでしょう。
これにより、女性が犯罪に巻き込まれるリスクを、大幅に減少させることができます。
また、オートロック付きの物件は、建物自体のセキュリティ意識が高い傾向があります。
防犯カメラの設置や、管理人の常駐など、他の防犯設備も充実している場合が多く、総合的な安全性が高まるのです。
さらに、女性専用のオートロック付き物件も存在し、女性が安心して暮らせる環境が整っています。
これらの物件は、女性の視点から設計されており、防犯面だけでなく、生活の質を高める工夫が施されています。

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オートロックのデメリットについて

オートロックのデメリットについて

近年、防犯意識の高まりから、オートロック付きの賃貸物件が増加しています。
しかし、オートロックにはメリットだけでなく、いくつかのデメリットも存在することを知っておきましょう。
この章では、オートロックのデメリットに焦点を当て、その具体的な内容を探っていきます。

家賃

オートロック付きの物件は、防犯性が高い反面、家賃が割高になる傾向があります。
これは、オートロックの設置や、維持にコストがかかるためです。
とくに、鉄筋コンクリート造のしっかりとした建物に多く採用されており、木造建築と比較しても家賃が高くなる要因となります。
さらに、オートロック付き物件は、築年数が浅い新築や築浅物件に多く見られます。
これらの物件は設備が新しく、快適な生活環境が提供される一方で、家賃が高めに設定される傾向があるのです。
そのため、予算を考慮しながら物件を選ぶ際には、オートロックの有無だけでなく、全体の家賃バランスを検討することが重要です。

締め出される

オートロック付き物件では、鍵を持たずに外出すると、建物内に再入場できず締め出されるリスクがあります。
とくに、ごみ捨てなど短時間の外出時に鍵を持たずに出てしまい、締め出されるケースが多く報告されています。
さらに、鍵を紛失した場合、部屋だけでなく共用エントランスにも入れなくなるため、生活に大きな支障をきたしてしまうでしょう。
このような状況では、管理会社や大家さんに連絡し、解錠を依頼する必要がありますが、時間や費用がかかる場合があります。

郵便物

オートロック付き物件では、郵便物の受け取りに関して不便を感じることがあります。
多くの場合、エントランス部分に集合ポストが設置されており、各住戸の玄関先にはポストがありません。
そのため、郵便物を受け取る際には、毎回エントランスまで足を運ぶ必要があります。
とくに、高層階に住んでいる場合、郵便物を取りに行く手間が増えることになります。
また、宅配便の受け取りに関しても、オートロックがあるために宅配業者が直接玄関先まで配達できず、不在時には再配達の手配が必要になることが考えられるでしょう。

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オートロックの種類について

オートロックの種類について

ここまで、オートロックのメリットや防犯性について解説しましたが、オートロックにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴と利点があります。
最後に、代表的なオートロックの種類について詳しく解説いたします。

集合キー

集合キーは、各住戸の鍵で、エントランスのオートロックも解錠できる方式です。
この方式では、住戸の鍵をエントランスの鍵穴に差し込み、回すことで解錠が可能となります。
鍵を複数持つ必要がないため、利便性が高いとされています。
さらに、集合キー方式は、鍵の紛失や盗難時のリスクも考慮することが必要です。
万が一、鍵を紛失した場合、エントランスと住戸の両方のセキュリティが脅かされる可能性があるため、早急な対応が求められます。

カードキー

カードキーは、専用のカードを使用してエントランスの解錠をおこなう方式です。
カードをリーダーに差し込む、またはかざすことで解錠が可能となります。
カード自体は薄く、財布やカードケースに収納しやすいため、持ち運びに便利です。
この方式の大きな利点は、鍵の複製が困難である点です。
従来の金属製の鍵と比較して、カードキーの複製は高度な技術を要するため、不正な複製による侵入リスクが低減されます。
一方で、カードキーには注意点も存在します。
カードが折れ曲がったり、磁気が損なわれたりすると、解錠ができなくなる可能性が考えられるでしょう。
また、カードを紛失した場合、再発行の手続きや費用が発生することも考慮する必要があります。

暗証番号

暗証番号方式は、テンキーに暗証番号を入力して、エントランスを解錠するタイプのオートロックです。
鍵やカードを持ち歩く必要がないため、紛失や盗難のリスクがありません。
また、複数の方が同じ暗証番号を共有することで、家族や友人が容易に出入りできる利点もあります。
しかし、暗証番号方式には、セキュリティ上の課題も存在します。
暗証番号を他人に見られるリスクや、推測されやすい番号を設定してしまうと、不正侵入の危険性が高まるでしょう。
そのため、定期的に暗証番号を変更する、複雑な番号を設定するなどの対策が必要です。
さらに、暗証番号を忘れてしまった場合、解錠ができなくなる可能性があります。
このような事態に備えて、非常用の連絡先や手順を事前に確認しておくことが大切です。

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まとめ

オートロック付きの賃貸物件は、不審者の侵入を防ぎ、防犯面で安心できるメリットがあります。
オートロックには複数の種類があるため、防犯性と利便性のバランスを考え、自分に合った物件を選びましょう。