賃貸物件での害虫駆除は誰が負担する?害虫が出る原因をご紹介

賃貸物件での害虫駆除は誰が負担する?害虫が出る原因をご紹介

賃貸物件で暮らしていると、突然の害虫に悩まされることがあります。
そのような場合に気になるのが、「害虫駆除を実施するとしたら、賃貸物件では誰が費用を負担するのか」ではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸物件で害虫が発生する原因や害虫駆除の費用を負担するのは誰なのか、害虫が出やすい建物の条件についてご紹介します。

賃貸物件で害虫が発生する原因

賃貸物件で害虫が発生する原因

害虫は、賃貸物件の玄関ドア、窓や網戸の隙間、排水口やエアコンのドレンホースなど、さまざまな隙間から侵入してきます。
どれほど管理が行き届いている賃貸物件であっても、害虫の侵入はゼロにはできませんが、発生しやすい原因をできるだけ減らすことはできるでしょう。
そのためには、害虫が発生する原因や、害虫が好む環境について把握しておく必要があります。

掃除がされていないと害虫が発生しやすい

害虫が発生する原因は、不衛生な環境にあります。
三角コーナーや流しに生ゴミを放置したり、飲食物のゴミをそのままにしておくことが、害虫の発生を引き起こします。
そのため、賃貸物件でも定期的に掃除をおこない、ゴミを溜め込む前に捨てることが重要です。

日当たりが悪い環境

賃貸物件で害虫が発生する原因の一つは、日当たりの悪さです。
日当たりが悪く、湿気がこもりやすい場所は、害虫にとって適した環境となります。
とくに、クローゼットなどの大型の家具の隅や隙間は、人目につきにくく、害虫の発生原因となるうえ、発生に気づきにくいです。
そのため、できるだけ日当たりが良く、風通しの良い物件を選び、普段から換気を心がけることが重要です。

隣人次第でも侵入されることがある

どれだけ自分が住んでいる賃貸物件で害虫の原因に対処しても、隣人の状況によっては、害虫が侵入する可能性があります。
たとえば、隣人が普段から掃除をせず、ゴミを溜め込む傾向にあると、その住居に虫が集まりやすくなるでしょう。
そして、集まった虫は、配管や住戸の隙間などを通じて、他の住戸に侵入してしまいます。
そのため、物件選びの段階で、住人の生活態度やモラルを確認することが重要です。
ゴミ捨て場の使用状況が悪い、共用部に私物が置かれているなど、マナーが良くない物件には注意したほうが良いでしょう。
また、エントランスや掲示板に掲示されている注意事項を確認しておくこともおすすめです。
騒音やゴミ出しなど、基本的なマナーに関する注意書きが掲示されている場合は、事前に目を通しておくと良いでしょう。

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賃貸物件での害虫駆除費用は誰が負担するのか

賃貸物件での害虫駆除費用は誰が負担するのか

賃貸物件で実施する害虫駆除の費用を誰が負担するのかについては、害虫が発生した原因によって異なります。
基本的には、入居者が費用を負担するケースが一般的ですが、発生原因に大家さん側の責任がある場合は、大家さんが費用を負担することになるでしょう。

入居者が害虫駆除費用を負担する場合

賃貸物件における害虫駆除の費用は、原則として入居者が負担することになります。
掃除が行き届いていない、ゴミを捨てていないなどの原因で害虫が発生した場合、入居者がその費用を負担します。
また、このような入居者の専有部分での管理不足により発生した害虫については、入居者自身が駆除対策を講じなければなりません。
そのため、自力で害虫駆除をおこなうか、駆除業者を手配して害虫を駆除することが必要です。

大家さんが害虫駆除費用を負担する場合

あまり頻繁にあるケースではありませんが、大家さんが害虫駆除の費用を負担する場合があります。
たとえば、建物の老朽化により、シロアリ被害などが発生した場合です。
入居時に網戸が破れているなど、大家さん側の管理不足で害虫が発生した場合、費用負担を大家さんに依頼できる可能性があります。
また、排水トラップの詰まりや劣化による排水機能の低下が原因であれば、大家さんが費用を負担する可能性が高いです。
配管の管理は、大家さんの責任であり、配管から害虫が侵入するような場合は、対策が必要です。
さらに、前の入居者の使用状況が悪く、十分な原状回復がおこなわれないまま引き渡されたことが原因で害虫が発生した場合も、大家さんが費用を負担する可能性があります。
ただし、退去から時間が経過している場合などは、害虫発生の原因を前の入居者に特定できない可能性が高いです。
その場合は、大家さん側の過失と認められず、現在の入居者が費用を負担することになることもあります。

入居者には害虫の発生を予防する義務がある

賃貸物件の入居者には、「善管注意義務」と呼ばれる義務があり、害虫やさまざまな瑕疵の発生を予防しなければなりません。
これを怠り、害虫が発生した場合は「善管注意義務違反」となり、害虫駆除の費用を負担することになります。
ゴミの放置や室内で発生した結露を放置するなど、害虫が発生しやすい環境を作ると、駆除費用を自己負担しなければならない可能性があるため、注意が必要です。

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害虫が発生しやすい賃貸物件の条件

害虫が発生しやすい賃貸物件の条件

害虫を避けて生活したい場合は、なるべく害虫が発生しやすい条件が揃っている物件を避けることが大切です。
虫が発生しやすい条件には、建物そのものの状態だけでなく、周辺環境が関わっていることもあります。

周辺に飲食店が多い

賃貸物件で害虫が発生しやすくなる条件の一つは、周辺に飲食店が多いことです。
飲食店には、食べ物が多く保管されており、毎日大量の生ゴミが発生します。
そのため、これを目当てに害虫が集まり、周辺の賃貸物件に侵入する可能性があります。
飲食店が多い地域の賃貸物件では、油断するとすぐに害虫が発生し、害虫駆除費用を負担することになるため、注意が必要です。

周辺に水場がある

害虫が発生しやすい条件の一つは、周辺に水場が存在することです。
公園の噴水や川、用水路、溜池や沼など、何らかの水場があると、蚊をはじめとする虫が発生しやすくなります。
さらに、建物との位置関係によっては、湿気の原因となり、換気しても湿度が下がらない可能性があります。
また、水場以外の緑豊かな環境も、害虫が発生しやすい条件となることが多いです。

建物の1階にある

建物の1階に位置する部屋は、害虫が発生しやすい環境であることが多いため、注意が必要です。
1階は地面に近いため、虫が這い上がりやすい傾向があります。
隙間があれば、どこからでも侵入するため、ドアポストから入ってくる可能性もあります。
また、アパートやマンションの1階は、周囲の建物の影響で日当たりが悪く、湿気がたまりやすいです。
そのため、環境を改善しない限り、虫が発生しやすい状態となり、害虫駆除が必要になる場合があります。
害虫が発生しやすい物件を避けたい場合、1階にある物件は選ばない方がよいでしょう。

築年数が古い

一般的に、築年数が古い賃貸物件は、新築に比べて害虫が発生しやすい傾向があります。
これは、建物が古くなると、新築よりも隙間が発生しやすくなるためです。
また、木造の建物は、その素材自体がシロアリの巣や餌になる可能性があるため、注意が必要です。
とはいえ、建物の経年劣化が原因で害虫が発生した場合、害虫駆除は大家さんの負担となるでしょう。
そのため、害虫の発生自体が気になるのでなければ、必ずしも築年数が古い物件を避ける必要はありません。
さらに、築年数が古い物件でもリフォームやリノベーションがおこなわれていれば、新築同様に虫の侵入が難しくなっている可能性もあります。

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まとめ

賃貸物件で害虫が発生する原因は、日当たりの悪さや湿気、ため込んだゴミなどです。
大家さんに落ち度があれば、駆除の費用は大家さんが負担しますが、基本は入居者の負担となります。
賃貸物件で害虫を発生させたくない場合は、なるべく害虫が発生しやすい条件を避けると良いでしょう。